森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
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絞り出された生地の真ん中にジャムがのったクッキーは、まるで花のようだ。
差し出されたミルクティーを受け取りながら、テーブルに置かれた皿に並ぶ綺麗なクッキーに、エディは無意識に「かわいい」と呟いていた。
自然に出た呟きは、本来の彼女らしい柔らかな音をしている。
耳をくすぐる可愛らしい声に、ロキースの獣耳がピョコピョコ揺れた。
「気に入ってくれたのなら、良かった。ロスティの菓子屋で買ったのだが、多すぎて選ぶのが大変だったから」
そう言って恥ずかしそうに鼻を掻くロキースに、エディの口から再び「かわいい」と漏れた。
言わずもがな、クッキーの感想ではなくロキースに対してである。
差し出されたミルクティーを受け取りながら、テーブルに置かれた皿に並ぶ綺麗なクッキーに、エディは無意識に「かわいい」と呟いていた。
自然に出た呟きは、本来の彼女らしい柔らかな音をしている。
耳をくすぐる可愛らしい声に、ロキースの獣耳がピョコピョコ揺れた。
「気に入ってくれたのなら、良かった。ロスティの菓子屋で買ったのだが、多すぎて選ぶのが大変だったから」
そう言って恥ずかしそうに鼻を掻くロキースに、エディの口から再び「かわいい」と漏れた。
言わずもがな、クッキーの感想ではなくロキースに対してである。