森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 もしもこの場にミハウが居たならば、「エディタ、目は大丈夫か?」と眼科医を紹介したことだろう。聡いジョージが居たならば、「良いぞ、もっとやれ」と生温かく見守っていたに違いない。

 確かに、垂れ気味の蜂蜜色をした目は可愛いと言えなくもない。

 だが、それ以外のどこが可愛いというのか。

 一般的にはカッコイイ、もしくは美しいが妥当である。

 それでもエディが彼のことを可愛いと思ってしまうのは、彼が熊だからだ。

 今現在、彼女の頭の中では籠を持ったヌイグルミのような子グマが、たくさんのお菓子の前でウンウン頭を悩ませている。そんな健気なクマさんを助けてあげたいと、エディは胸をキュンキュンさせていた。
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