森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
(どうして、この人は僕に恋をしてくれたのだろう?)

 話を聞く限り、少なくとも五年前には既にエディが好きだったようだ。

 だって彼は、『好きな子が傷付く姿は見ていて気持ちがいいものじゃない』と言っていた。

(じゃあ、一体、いつから好きだったっていうの……?)

 いつ?
 どこで?
 どのように?

 エディの頭は、疑問でいっぱいだ。

 だって、お伽噺のお姫様には、必ず好かれる要因がある。

 薔薇色の唇だとか、魅惑の声だとか、小鳥さえ味方する健気さとか。

 エディのどこに、惹かれるものがあったのだろう。
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