森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
「エディ……」

 困ったような、少しだけ責めるような声に、エディは苦笑いを浮かべた。

(こういうの、いいな)

 何度か逢瀬を重ねて、二人の間にあった遠慮がちな雰囲気はなくなりつつある。

 特にロキースは、エディのことを神聖化しているような嫌いがあったが、こんな風に責任転嫁することも出来るようになった。

「え、なに? 僕のせいなの? それ」

 もちろんエディのせいだと、ロキースは思う。

 責めるつもりはないけれど、そうやって不意打ちで可愛いことをするのは頂けない。

 エディはロキースが彼女に恋していることを知っているくせに、挑発するみたいに可愛いことをしでかしてくれる。
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