森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 そんなことを考えながら、エディはなるべく距離を取るように、ロキースの太腿の上を横向きで座った。

「ほら、座りましたよ! これで良いのでしょう⁉︎」

 ロキースの筋肉質な太腿の上は、安定感抜群だ。
 エディが倒れないように、そっと腰に手を回してくるロキースに、彼女はガキンと体を緊張させる。なるべく手に触れないよう、エディは必死になって姿勢を保った。

「はい、それで結構です。さて、だいぶ話が逸れてしまいましたが……一体、どのようなご用件だったのでしょうか?」

 散々な目に遭ったが、これでようやく当初の目的が果たせる。

 エディは恥ずかしさを押し込めて、ヴィリニュスの鍵のこと、それから鍵の行方について話した。
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