森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 悪人のような笑みに、エディはピャッと体を震わせた。

 そんなエディを見たロキースが、威嚇するようにジョージを睨む。

 ジョージは軽く肩を竦めると、それから胡散臭いくらい爽やかな笑みを浮かべた。品行方正な騎士のように。

「なるほど。では、その鍵さえ手に入れることが出来れば、あなたは前向きにロキースとの今後を考えてくれる、というわけですね?」

 エディが森守であるヴィリニュス家の者だと、ジョージは既に知っている。

(おかげで話の理解が早くて助かるな)

 勝手に調べられたのは癪だが、先に悪いことをしたのはエディの方なので文句は言えない。

(一番悪いのはリディアですけどね!)
< 217 / 390 >

この作品をシェア

pagetop