森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 ジョージの提案に、エディはあからさまに落胆の色を見せた。

 だって、本当は今すぐにでも片付けたい。

 ヴィリニュスの鍵さえあれば、トルトルニアの人々は怯えながら暮らすことがなくなるのだ。

 どんなにエディたちヴィリニュス家の人々が頑張っても、防護柵の扉が開いているか閉まっているかでは全然違う。

 一刻も早く村人たちに安寧を、とエディは願ってやまないのである。

 そんなエディを見て、つられたようにロキースも情けない表情になる。

 どうにかならないのか、とロキースに責めるような目で見られても、ジョージにだってどうにもならないことはある。

「ロキース」

 諦めてくださいと言外に含ませて、ジョージは彼の名前を呼んだ。
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