森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
「すみません、力不足で。前にも言いましたが、私の地位はそんなに高くない。国からは、獣人に関わることはある程度自由にして良いと言われていますが、それでも、限界はあります。魔の森にただ入るだけならば、一週間もあれば許可は得られます。ですが、鍵を魔獣が所持していたら? もしかしたら、捕獲するだけでは済まないかもしれない。ロスティは魔獣を大切にしています。いつか獣人になるかもしれませんから。殺さなくてはいけなくなった場合、あなたはどうするのですか? 私は最悪の場合も含めて、国に許可を取らなくてはならない。だから、一月かかると言っているのです」
そこまで考えていなかったエディは、ジョージの言い分に何も言い返せなかった。
(もしも魔獣がヴィリニュスの鍵を持っていたら、仕留めれば良いと思ってた……でも、そうだよね。もしかしたらその魔獣も、ロキースみたいに誰かに恋をして獣人になるかもしれない。そうしたら僕は、今まで、ロキースみたいになるかもしれなかった魔獣たちを殺していたってこと……⁉︎)
そこまで思い至って、エディは震えた。
そこまで考えていなかったエディは、ジョージの言い分に何も言い返せなかった。
(もしも魔獣がヴィリニュスの鍵を持っていたら、仕留めれば良いと思ってた……でも、そうだよね。もしかしたらその魔獣も、ロキースみたいに誰かに恋をして獣人になるかもしれない。そうしたら僕は、今まで、ロキースみたいになるかもしれなかった魔獣たちを殺していたってこと……⁉︎)
そこまで思い至って、エディは震えた。