森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 夢の中のエディは、人に恋をして、恋した相手に会いに行こうと村へ侵入した魔獣を見つけた。

 いつものように見張り台から矢を放ち、確認しに行くと、ロキースが血塗れで倒れている。

 慌てて抱き起こすと、ロキースは言った。「俺はきみを愛しているだけなのに、どうして?」と。

 それきり、ロキースは事切れた。
 あとに残ったのは、血で汚れた自分の手。

「……引き摺られている」

(ジョージ様の言葉に)

 エディはずっと、考えていた。ロスティの大使館から帰ってから、ずっと。

『ロスティは魔獣を大切にしています。いつか獣人になるかもしれませんから。殺さなくてはいけなくなった場合、あなたはどうするのですか?』
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