森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
「嫌だなぁ、ロキースは何も悪くないでしょ。ジョージ様だって、頑張って一月なんだから仕方がないよ」

「だが……」

「ロキース、頭を上げてよ」

「……」

 一向に頭を上げないロキースに、エディはどうしたものかと困惑した。

 しばらく考えるようにロキースの頭を眺めていたエディの脳裏に、ふとリディアのしょうもない言葉が思い起こされる。

『背の高い男の人は、頭を撫で慣れていないのよ! だから、背の高い男の人の頭を撫でると……すぐに仲良くなれるんですって!』

 キュピーンと効果音が付きそうな勢いで、リディアは言っていた。

 そのあと、「残念ながら、トルトルニアには私より大きい男性がいないのだけれどね。フッ」と黄昏ていたので、エディが撫でてあげたのだ。
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