森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 ポカンと気の抜けている両親に代わり、ミハウの傍に控えていたエグレが「畏まりました」と医者に答える。

 帰る医者を見送るために両親とエグレが退室すると、部屋にはエディとミハウの二人きりになった。

「大丈夫? エディタ」

「大丈夫。お医者さんだって言っていたでしょう? ただの知恵熱だってさ」

 エディが横になっているベッドの端に、ミハウは腰掛けた。

 今日の彼は体調が良いのか、顔色は悪くない。対するエディはミハウと相反するように顔が赤い。

 いつもと逆の体勢に、エディは「変なの」と笑った。
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