森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 言い淀むエディに、ロキースが深くため息を吐いた。

 それは怒りを鎮めるためのものなのか、それとも呆れているのか。エディには分からない。

「不安なことがあるなら、言ってくれ。他の者から聞かされるのは、ごめんだ」

「へ?」

「弟が俺の家へ乗り込んできた。エディを泣かすなと」

「え、ミハウが?」

 そこでようやく、エディはミハウに告白したことが失策だったと理解した。

 ロキースと会ってからおとなしかったから、失念していたのだ。弟の過剰な愛情は、まだまだ健在だった。

「うちのミハウが、ごめん……」

「謝らなくていい。それよりも、どうして俺の家へ来なくなったのか、エディの言葉で聞かせてくれ」
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