森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
「ろ、ろろろロキース!」

 力任せに手を奪還すると、エディは慌てて背中に隠した。

 ロキースの目は、獲物を検分するようにエディを見据えたままだ。

(な、ななななに、この雰囲気は! うっかり流れに任せちゃっていたけれど、すっごくすっごくまずい雰囲気なんじゃないのか、これは!)

 エディの思う通りである。

 このままロキースを放置すれば、喰われることは必至。

 ロキース曰く、理性がある魔獣は人を喰わないらしいから、これはたぶん──、

(性的に喰われちゃうー!)

 それはダメだろう。いくらなんでも、早すぎる。
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