森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 父親に言われたから。きっとその通りなのだろうとエディは思った。

 だってレオポルドのことを話すルタは、つまらなそうだった。獣人のことを語る熱量が十だとするならば、一にも満たない。

(これは、僕への罰?)

 信じられない言葉の数々にエディは混乱し、その挙げ句にこれは罰ではないかとまで思った。

 エディはロキースと出会ったばかりの頃、ルタなら彼とお似合いなのにと思ったことがある。

 全身全霊でエディに恋をしてくれるロキースに対して、そんなことを考えた罰なのではないか。

 それでも、とエディは拳を握る。

(でも、渡せない。だって僕はもう、ロキースから離れたくないんだもの)
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