森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
「そんなこと、僕は一言も言っていない! リディアの相手も、ロキースも駄目に決まっているだろう。それ以外の、魔の森にいる魔獣を相手にしろって言っているんだ」

「嫌だわ、エディ。あなた、知らないの? 魔獣はね、そう簡単に人を好きになったりしないのよ?」

「知っていて、言っている」

 ギリギリギリ。

 交わった視線が、相容れないもの同士のように引き攣れて捻じ曲がる。

 それまで感情のないように見えていたルタの目が、忌々しげにエディを睨みつけた。

 赤い唇を噛み締めて、怒っているのか、鼻がピクピクしている。

「意地悪な子」
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