森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 抱きしめる腕を緩めたロキースは、そっと体を屈めた。

 まだ涙が残るエディの(まなじり)に、唇を寄せる。

 素直に目を閉じてキスを待つエディは、押し倒したいくらい可愛らしかった。

 チュと音を立てて涙を拭い、顔を上げる。

 絡んだ視線の甘さに、どちらからともなく目を逸らした。

「ごめんね、みっともなく泣いちゃって」

 エディが照れ臭そうに、ぎこちなく笑う。

 ようやく見せてくれた笑顔に、ロキースはホッと息を吐いた。

「いや。俺は夢が叶ったし、気にするな」

「ロキースの夢?」

「あ、いや、その……」
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