森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
「うるさい、クソジジイ! ルタに騙されて、僕の話を聞きもしない。洗脳? そんなわけあるか。むしろ、そっちが彼女に洗脳されているのだろう!」

「なんてことを言っているのだ! そんなわけ……ないだろう!」

 そんなわけないと否定する彼の言葉には、明らかに間があった。

 なんとなく嫌な感じがして、エディは汚いものでも見るように父親を見る。

(まさか……ルタは父さんにまで色目を使っていないだろうな?)

 確信はない。

 だが、こんな時に限って「ルタはいくつになっても女を感じさせてくれるいい女だ」という男たちの言葉が頭を過ぎる。
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