森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 だが、とロキースは思う。

 フーフーと猫のように威嚇しながら声を荒らげる彼女が、果たして彼らに気付いているのか。それが問題である。

「エディ」

 エディに気付いてもらいたくて、ロキースは名前を呼ぶ。

 彼女は父親から目を離さないまま、「なに?」と短く答えた。

「俺が、好きか?」

「うん……って、はいぃ?」

 まさかこんな場面でロキースがそんなことを聞いてくるとは思ってもみなかったエディは、素直に頷いてからギョッとした顔で彼を見上げた。

「うん。俺も」
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