森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 まさか、会って早々にこんな可愛らしいエディを目の当たりに出来るとは思わず、過ぎた幸福にロキースは天にも昇りそうな気分である。

 彼は、大きな手で自分の胸をグワシと鷲掴んだ。

 今なら、魔の森を流れる川で鮭を一万匹捕獲出来るかもしれない。

 それほどまでに、エディの存在はロキースにとって大きかった。

(やっぱり、勘違いだったんだ……!)

 顔を伏せてプルプルと震える彼に、エディがそう思うのは致し方がないことだ。

 今更どうしようもないのに、彼女はどうしようとオロオロしている。

 ジョージには、首筋を赤らめて悶えるロキースと、顔を青くして右往左往するエディがよく見えた。
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