森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
「ひっ」

 軍事大国ロスティ仕込みの、有無を言わさぬ笑顔で、ジョージは言った。

 逃すわけねぇだろ、とその顔に書いてあるようである。

 あいにく休みはなくて、なんて言い逃れ出来る勇気は、エディにはなかった。

 だって彼女は十五歳。まだまだ子供である。

「よ、夜は家業がありますので……出来れば、昼過ぎですとありがたく……!」

「毎日会いに行っても良いと。それはそれは、ありがとうございます」

 爽やかな笑みでそう返されて、エディは情けない声を漏らした。

(おっかない……逆らえる気がぜんっぜん、しない!)

 まるで押し売りされているような気分である。

 エディは半泣きになりながら、ジョージに今後の予定を押さえられた。
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