森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
5
エディは不意に、先日の、ロキースとの一件を思い出した。
自分では金メダルのように誇らしかった傷だらけの手が、まるでメッキが剥がれるようにみすぼらしく思えたあの時。エディは、ロキースの目から隠すように、拳を握った。
(あれは、もしかして、そういうことだったのか……?)
好きな男の前では、いつだって可愛くありたいもの。
それはつまり、ロキースの前では可愛くありたいと、エディが思ったということなのだろうか……。
「……って、オイオイオイ、ちょっと待て。たった一回会ったくらいで、グラグラしているんじゃない」
僕にはトルトルニアを守るという使命が、とエディはすぐさま考えていたことを消し去った。
自分では金メダルのように誇らしかった傷だらけの手が、まるでメッキが剥がれるようにみすぼらしく思えたあの時。エディは、ロキースの目から隠すように、拳を握った。
(あれは、もしかして、そういうことだったのか……?)
好きな男の前では、いつだって可愛くありたいもの。
それはつまり、ロキースの前では可愛くありたいと、エディが思ったということなのだろうか……。
「……って、オイオイオイ、ちょっと待て。たった一回会ったくらいで、グラグラしているんじゃない」
僕にはトルトルニアを守るという使命が、とエディはすぐさま考えていたことを消し去った。