殺戮学園
「徹のヤツ、マジでウザい。

私たちがアイドルが好きだっていいじゃんね、真美」


「うん、そうだね」


「徹なんかより滝本君の方が百倍いいよ。

爽やかだし、イケメンだし」


「だけどさ、理恵。

徹君って、理恵と話したいだけだと思うよ。

それなのに、きっと上手く話せないタイプなんだよ」


「徹が私と話したい?

何で私と話したいの?」


「それは例えば、徹君が理恵のことを好きだとか」


真美が理恵にそう言うと、二人の会話が一瞬途切れた。


そしてその会話が途切れた気まずさを振り払うように、理恵が笑いながら真美に言った。


「徹が?

そんなわけないよ。

だってあいつ、空手バカだし。

女とかに興味がなさそうだし」


普段は気が強い理恵が、少し恥ずかしそうにそう言うのがかわいらしくて真美は笑った。


そして真美が理恵にまた話しかけようとしたとき、不意に校内放送が流れ始めた。
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