殺戮学園
「真美、逃げよう。

早く夢野学園から抜け出さなくちゃダメだよ」


理恵の言葉を真美は悲しみの中で聞いていた。


いつも明るくて、優しい陽子が、絶望の中で無残に殺された。


その現実を真美はまだ受け入れられなかった。


「真美、聞いてる?

悔しいけど、逃げるしかないんだよ!」


真美は理恵のその言葉に小さく頷くと、陽子の死体と小又兄弟に背を向けた。


そんな真美の背後から小又兄弟の声が聞こえてきていた。
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