殺戮学園
「おい、ブタヤロー!

何をヘラヘラ笑ってやがる!

殺されるのがそんなにうれしいか!」


悟は苛立っている感情をむき出しにして、小又兄を威嚇した。


でも、小又兄はそんな悟の威嚇に少しも動ぜず、不気味に笑ってこう言った。


「オレはお前と勝負しない。

だってお前は良雄に殺されるから。

お前は良雄より弱いから」


何を言ってやがると悟は思った。


だって、こいつの弟は自分が今、ぶちのめしたばかりだ。


悟は小又兄の不気味な笑いと自信に嫌な感じを覚えていた。


そしてそのとき、悟の仲間が驚きながら叫んでいた。


「悟君、後ろ!

さっきのチビが立ち上がった!」


悟はその声にハッとして振り返った。


するとそこにはヘラヘラと笑いながら悟を見ている小又弟が、ナイフを手にして立っていた。
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