殺戮学園

「兄ちゃん、僕が考えた夢野学園、復讐のシナリオを覚える？」


「もちろんだぞ、良雄。

オレたちは最強に生まれ変わって、夢野学園をめちゃくちゃにするんだろ？

グヘッ、グヘへへッ。

そのシナリオ、最高におもしろい！」


気味悪く笑った男子生徒は背が低くて太っている。


子豚というあだ名がピッタリとくるようなルックスだ。


そしてこの男子生徒の話す言葉からは、どことなく知的障害者の雰囲気が漂う。


しかもその子豚のような生徒は右手に真っ赤なヘッドの大ハンマーを持っていた。


こんな普通じゃなくて、インパクトの強い生徒の存在に今まで気づけなかったはずはないと、香織は顔をひきつらせながら思っていた。