殺戮学園

「オレは鬼だからお前らを捕まえる！

それで、殺す！」


小又兄が一人の男子生徒に追いつき、その男子生徒の背後で叫んだ。


背後に小又兄の気配を感じる男子生徒は生きた心地もしないまま、生きるために必死に走った。


でも、バケモノと人間では元から体力に差があり過ぎた。


小又兄は大ハンマーを軽々と振り上げ、それを水平にブーンと振り回す。


すると、小又兄が振り抜いた大ハンマーのヘッドは確かに男子生徒の腰の真ん中をとらえ、大ハンマーのヘッドで腰の骨を砕かれた男子生徒は崩れるように地面に倒れ込んだ。


仰向けに倒れた男子生徒の視界の中に、小又兄の太った顔が写り込む。


その瞬間、男子生徒は心臓が止まるような思いで、微かに声を出していた。


「た、助けて……」


男子生徒のその声は弱々しくて、小又兄に届いているかわからなかった。


小又兄は男子生徒の願いを聞き入れる様子もなく、ただ不気味に笑い、振り上げた大ハンマーを思いっきり男子生徒の顔面に振り下ろしていた。