殺戮学園
(来るなよ!

どっか行けよ!)


小又弟に追い詰められた男子生徒は心の中で叫んでいた。


あの桐野悟を殺したバケモノと自分が戦って勝てるはずはない。


自分にできることは、ただ逃げるだけ。


それなのに……。


「ケケケケッ。

ケケケケッ」


不気味な笑い声が背後から聞こえてくる。


バケモノは自分のすぐ後ろに迫っている。


バケモノは人を殺すことをためらわない。


バケモノは夢野学園を憎んでいる。


男子生徒は背後から迫り来るプレッシャーに耐えられず、振り返ってはいけないと思いながらも、走りながら後ろを振り返った。


するとそのとき、振り返った自分の顔面に鋭いナイフの刃先が水平に走った。


そしてそのナイフの刃先は男子生徒の目を切り裂き、男子生徒の両目から血が吹き出した。


「あっ、ああああああ!

目が! 目が!」


男子生徒は目の激痛を訴え、二度と視力が戻らないであろう両目を手で押さえていた。
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