【完】桜色の君を抱きしめたい
凪の心配が積もる中、開校祭の開会式が始まった。

「これより、開校祭を開始します。ここからの司会は二年生が進行を務めます」

貴斗達が出てくると歓声と笑いが体育館中に広がった。

「佐伯さん」

「凪先輩」

「貴斗やつ、嫌だと言ってたのに凄い盛り上がってるね」

「そうですね。見ててとても楽しいです。凪先輩それ...」

夢花は凪が持っているスマホを指さした。

「ああ、これ?面白いから沢山写真を撮って、後でからかってあげようと思ってね」

スマホのカメラ機能で連続して写真を撮る凪。夢花はその姿を見て微笑んだ。

凪先輩、楽しそうです。私も写真撮りましょう。これも思い出です。
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