【完】桜色の君を抱きしめたい
「真剣に答えろ。お前は、佐伯さんの事が好きなんだろ?」

「益々意味わかんねー。俺がアイツを好きだと?ぜってーありえねーな」

「俺が初めて佐伯さんと会ったのは入学式の日のこの図書室だ。俺は、あの子に特に触れてないが、佐伯さんは俺に触れられたと言っていた」

「それはアイツが夢でも見てたんだろ?」

「その相手は俺と似ていた。だが、俺は触れてない。俺と似ている奴なんて一人しかいない。お前だろ。貴斗」

「なんだよ...何で自分だって言わなかったんだよ。兄貴が自分だって言えば、何も無く、くっつけたのによ...!そしたら俺は...アイツを諦められたのに」
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