【完】桜色の君を抱きしめたい
「佐伯、お前もここに来ていたのか」

「はい、お散歩をしていました。貴斗先輩もですか?」

「俺はランニング。せっかくだから一緒にちょっと遠くまで行かないか?」

「大丈夫なんですか?」

「遠くって言っても活動範囲内だから心配ない。地図も覚えているし。この辺あまり県外にならないからいざという時はスマホも使える」

「なら、安心ですね」



貴斗先輩と一緒に森の奥へ。やっぱり奥まで来ると、コテージ付近にはいなかった鳥や動物が沢山います。川には小魚がいました。

「川も綺麗ですね」

「おい、あれ見てみろ」

貴斗先輩が指さしたのは水の近くにある木です。

「あ!」

木の枝にカワセミがいました!青い鳥は幸運を運ぶと言われています。見れるなんてラッキーです。

「写真撮って兄貴に送るか」

「私も...!....もう少し近寄れればいいですけど、これ以上近づいたら逃げてしまいますよね」

「だな。でもこの距離からでもいい写真撮れるぞ」

「本当です。ピントもしっかり合いました」
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