【完】桜色の君を抱きしめたい
「まあ、一様兄弟だし。考えは同じになるな。けどな、佐伯。俺は..いや、俺らは迷惑だとか本当に思ってない」

「何故なんですか?」

「何故って、佐伯が苦手な事を克服したい気持ちに応えているだけだ。苦手な事を克服しようとしている。そんなお前の姿が俺達兄弟を動かしているんだ」

「私の姿が?...くしゅん」

「寒いか?」

「ごめんなさい。少しだけ」

「いちいち謝るな。体調が悪かったらすぐに言え。こうしてたら少しは温かいだろ?」

貴斗は夢花を前から抱きしめた。

「貴斗先輩....!え!?」

「はは。無理もないよな。柄にもなく、兄貴みたいな事してるし」

「ほんとにそっくりです....。頭を触ってきたところとか」

「双子だからな。行動が同じになるんだ。無理もない」
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