【完】桜色の君を抱きしめたい
「佐伯さん?」

「私、図書部に入ります...!入って、凪先輩の負担を少しでも減らします...!」

「え...!でも、大変な仕事だよ?本、重たいし」

「いや、兄貴。佐伯を見くびらない方がいいぜ?一日目のハイキングの時、俺より早く登って、それでも生ききれないほどの体力の持ち主だからな 」

「体力だけは自信あります...!」

「そうなんだ。....分かった。佐伯夢花さん、図書部の入部を許可します。しっかりね」

「はい...!精一杯頑張ります」

「活動は休み明けの放課後から。今日はゆっくり休んでね」

「そうでした。明日は振替休日でした...!」

「忘れていたのか!?」

「えぇ」

「お前は...。こんなんで大丈夫か?」

「ふふ。佐伯さんなら大丈夫だろ。さあ、そろそろ帰ろうか。二人とも疲れただろ?」

「誰かさんのせいで倍疲れたけどな」

「悪かった。お詫びに帰り、何か奢るから」

「よっしゃ!佐伯も来るか?」

「いえ、私は帰ります。帰って荷物を整理して、なっちゃんにお土産を渡さなきゃいけないので」

「そうか。気をつけて帰れよ?」

「はい!それでは失礼します」

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