[続]小さな恋物語
「それにしても知ってる? 今日ウチのクラスに転校生がくるの」


転校生って…佑希しかいないよな?

今は6月。もうすぐテストって頃だ。


こんな時期はずれに来るやつなんてたかがしれてる。


それなのに聞いた時には嬉しかったっけ…


「智流?」


幸一に名前を呼ばれてハッと我に変える。


ダメだ。ダメだ。佑希は俺のことを知らないんだ。
期待したらダメだっつぅの!


それでももし、俺のことを忘れないでくれたら…



俺はそんな期待をしてしまうのだった。



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