[続]小さな恋物語
「智流くーん。授業終わったー?」


そう元気な声で亜依ちゃんは窓から俺を呼んだ。


その声にハッと我に返る。


見ると佑希は亜依ちゃんの近くにいて、


「亜依! 久しぶりだね」


「その声は佑希!」


佑希と亜依ちゃんはキャッキャッて楽しそうに話していた。


俺のクラスじゃなくて亜依ちゃん達のクラスの方がいいんじゃないか?


心なしかそんなことを思ってしまう。


「智流。なにをそんな嫉妬の塊みたいな顔で佑希を見てるんだ?」


いつの間にか崇がいて俺を心配そうな顔をして見ていた。


俺は混乱気味で崇に今までのことを話した。




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