[続]小さな恋物語
「佑希が智流のことだけ覚えてない?」


一通り話すと崇は怪訝そうな顔で言った。


「多分そうだと思う。崇と亜依ちゃんのことはわかってたのに俺のことはわからないみたいなんだ。
俺のことを白石君って呼んだり敬語だったり…」


「なぁ? 佑希に何かやったんか?」


崇は深刻そうな顔で尋ねる。


「そんなことしてねぇよ!」

「じゃあ智流だけわからないのっておかしくない?」


「だから戸惑ってんの」


顔に手を当てながらため息混じりに答える。


実は俺の知らないうちになにかやってたとか?


いや。そんな嫌われることしてないよな?


「一人で自問自答すんな!
俺の提案なんだけど、今日佑希の家に行ってみないか?
佑希の家って前住んでた所と同じ場所だろ?」


「あぁ。姉貴の話によるとそうらしい」


「それなら今日行くか。このことは亜依にも話しておくわ」


「わかった。頼むぜ」


崇との話を終わらせると俺らは佑希達の所へと向かった。


「今日は屋上で食べようぜ?」


崇の提案で俺らは屋上へと向かった。




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