[続]小さな恋物語
「佑希…痛い。
そういえばいつからいたの? いるなら起こしてくれたらいいのに」


「起こすって…智流って事故った以来意識戻ってないって聞いたけど…」


亜依からそう聞いたし、流華さんもそう言ってたし…。



「何言ってんの? 俺、すぐ目覚ましたぜ?」


智流はキョトンとした顔で答えた。


「事故の時に血が凄かったし。それに亜依と流華さんがまだ意識戻ってないって聞いたから…」


あの時見た血は本当に死んじゃうんじゃないかって怖かった。


「あれは頭打ったから血が凄かっただけ。それに精密検査受けたら異常ないって言われたしな」


「じゃあ…もう、大丈夫なんだね?」


さっき流した涙がまた流れてきた。


涙を流したあたしを智流は「また泣く!」って言うからあたしは大泣きするしかなかった。





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