木村さんと蛇
あの子だ!
歩くたびに揺れる艶やかな髪。
舞台へと向かうたびに、近くの男子生徒が
『可愛い』や『綺麗』だと声を漏らす。
その言葉に私も賛同してしまう。
堂々と歩く姿は、校庭で見た可愛らしい姿とは違って、強い意志を持っているように感じた。
『新入生代表、木村雪菜』
彼女はそう言って、ポケットから紙を取り出し
『私たち、60名は新たな学舎としてこの桜桃高等学園で勉学に励み、また体を鍛え文武両道に努めて参ります。この度は私たち新入生の入学を許可していただきありがとうございます』と、はっきりと宣言し一礼をすると拍手の雨が木村雪菜さんに降りかかった。
拍手の雨に、顔をほんのり赤くしながら舞台から降りると
『きゃあ!』
小さなハプニングが起きた。
あれほど壇上ではかっこよく代表挨拶として宣言していたが、緊張の糸が切れてしまったのか、彼女は何もないところで足をもつれさせ転んだ。近くにいた教諭が起こそうとしたが
『た、大丈夫です』と、耳まで赤くしながらサッと立ち上がり早足で自分の席に戻った
歩くたびに揺れる艶やかな髪。
舞台へと向かうたびに、近くの男子生徒が
『可愛い』や『綺麗』だと声を漏らす。
その言葉に私も賛同してしまう。
堂々と歩く姿は、校庭で見た可愛らしい姿とは違って、強い意志を持っているように感じた。
『新入生代表、木村雪菜』
彼女はそう言って、ポケットから紙を取り出し
『私たち、60名は新たな学舎としてこの桜桃高等学園で勉学に励み、また体を鍛え文武両道に努めて参ります。この度は私たち新入生の入学を許可していただきありがとうございます』と、はっきりと宣言し一礼をすると拍手の雨が木村雪菜さんに降りかかった。
拍手の雨に、顔をほんのり赤くしながら舞台から降りると
『きゃあ!』
小さなハプニングが起きた。
あれほど壇上ではかっこよく代表挨拶として宣言していたが、緊張の糸が切れてしまったのか、彼女は何もないところで足をもつれさせ転んだ。近くにいた教諭が起こそうとしたが
『た、大丈夫です』と、耳まで赤くしながらサッと立ち上がり早足で自分の席に戻った