はやく俺のこと好きになってよ
「てか蒼。なに隙だらけになってるの」


「へ??……うわっ!!」


急に腕を引っ張られてスポッと壱の腕の中に収まる


ギュッ


「ちょっ、壱!?」


「…さっそくクラスの野郎どもに口説かれてたじゃん…」


「え?」


「蒼は、柔道部好きなの?」


「はぁ?なに急に」


「だって笑ってた…」


「壱だって女の子と笑ってたじゃん…?」


「あれは作り笑い!!って、嫉妬もされてないのか、俺…」


なんなんだ?急にギューってされて柔道部の話…?

壱がよく分からない…


「そろそろ離して〜壱。予鈴鳴っちゃう」


「んん〜もうちょっと…充電…」


そろそろ私の心臓もやばいんですが…

壱にギューされて、ドキドキしないって言ったら嘘になる。


こんな事されたら、私だってドキドキするよ


「ん。充電完了!ありがとな、蒼」


「あ、うん…」


スルッと離れた壱の体


少しだけ寂しく感じたのは気のせい…だよね
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