はやく俺のこと好きになってよ
*


「山下さん〜。次、走る番だよ!」


「はぁーい」


よーし!やっと順番来た!

本気で走るぞ〜!!


「蒼〜頑張れよ〜!」


「ありがとう〜壱!!」


手を振って応援してくれた壱に応えながら私はスタートラインに立った。


「頑張れ〜!山下さん!」


そんな声を聞きながらピストルの音に集中する。


「よーい、ドン!!」


はやく、はやく。

ゴールはもうすぐ。それまで全力で走れ…!


「「「うおおおおおおお!!!」」」


ふぅ…

無事、転ばずに走り切った…


「山下、6秒03」


先生からのタイム話聞いて、私は満足。

グルグルしてた頭の中もスッキリしたー!


「え!すごい速いね!山下さん!!」
「陸上部だったの!?」
「カッコよかった〜!」
「可愛くてカッコいいって最強じゃない!?」
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