はやく俺のこと好きになってよ
「え、えっと…ありがとう…?」
クラスのみんながすごい私の周りに集まってきて、囲まれた。
「ん、山下が女子で1番速いな。次に立川。」
「蒼に負けた〜!!」
「由那に勝った〜!これで2勝2敗だね!」
「う〜!次こそ、負けないからね!」
「「ふふっ」」
毎回、体力測定がある度に由那と競っているんだ。
それがすごく楽しい。
「やっぱり蒼と立川が独走かぁ〜!」
「由那と山下さんに勝てる人はいないだろうなぁ…笑」
そう声をかけてきた壱と村上くん。
「そっちはどうなったの?」
由那が村上くんに聞く。
「それがさー。壱と俺と類がさ、おんなじタイムで1番だったんだよ」
「ええ!?…及川くんも速かったんだ…」
すごく意外。中学の時から壱と村上くんに敵う人はいないと思ってたから。