はやく俺のこと好きになってよ
そう言って去っていった及川くん。


あーダメだ、完全にブチ切れそう…。

本当に、久々に、カチンときた。

今なら、パンチングマシーンで200はいける…。


プルルル


壱から電話だ。そういえば、壱のこと、放置しちゃったんだっけ。


「はいもしもし」


『おい、蒼。お前どこいるんだよ。もう授業始まるぞ』


「あ!!」


私がいるのは校門の前。

教室は…3階…。

5分あれば間に合うけど、あと3分で授業が始まる…。


「山下蒼、全力ダッシュ行きまーす…」


*


「山下さん!!1分遅刻ですよ!!」


「す、すみません…!!」


結局、国語の先生に注意された。

もー。これも全部、及川くんのせいなんだから!!
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