はやく俺のこと好きになってよ
*


次の日も、その次の日も、及川くんは体育祭関連になると帰るようになった。


「壱〜!!!なんとかしてよ〜!!」


ポカポカ壱の背中を叩く。


「痛くはないけどさ、蒼、それ他のやつにはやるなよ?」


「え?壱にしかやらないよ?」


「あーもう…。俺の理性持つかな…このまま…」


もう。壱までよく分かんないこと言ってる。

壱しか男の子で仲良くないのに。


「〜〜〜っ」


「ん?どうした?蒼」


「なんかもう、疲れた…」


「ん。お疲れ」


「だいたい、壱が体育祭実行委員なんてなるからだよ!」


「俺は自分でなるって決めたんだけど?」


「だからだよ!!私もなっちゃったんじゃん!」


「??蒼はあそこで手をあげなければよかった話じゃないの?」


「だって壱が!」


「え?俺のせい?」
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