はやく俺のこと好きになってよ
壱のこと、どう思っているか。


そう聞かれたら、私はなんて答えるんだろう…。


「蒼?はやく行かなきゃ遅刻するぞ」


「あ、うん!!今行く!!」


…まぁでも。

壱はちゃんと待ってくれる。


私が悩んで戸惑って、立ち止まってもも、壱はずっと待ってくれるんだろうな。


きっと、王子様みたいに、

手を差し伸べて。


「蒼。」


そう、私の名前を呼んで……。


*


「これより、体育祭を始めます!!!」


校長先生の言葉で始まった体育祭。

ついに幕開けだーーーーー!!!

よーし!クラスのみんなを一生懸命、応援するぞー!


「蒼、倉庫行くぞ〜!」


…って言いたいところなんだけど。


壱と一緒に体育祭実行委員の仕事がある。
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