はやく俺のこと好きになってよ
蘭ちゃんと千尋君はまんざらでもない顔をしてただただ笑ってる。
「壱、蘭ちゃんと千尋くんだって。双子…かな〜?」
「蒼、千尋ってやつには気を付けろよ」
「え?」
「多分だけど、あいつの狙いは蒼になると思うから」
???
どういうこと?
「ま、俺が守るからいいけどな」
「??」
私は顔をしかめた。
何言ってんだ…?
「双子〜。もうちょい詳しく自己紹介出来ねぇか〜?」
先生がそうやって促すと…
「分かりました。…山本壱くん。お久しぶりです」
「「…え?」」
ザワッとする教室。
ポカーンとする私と壱。
「迎えに来たよ、壱くん」
蘭ちゃんはそう言って壱の近くに行って抱きつく。