はやく俺のこと好きになってよ
キキキキス…!?!?
壱が言うと本気に聞こえるから!!
ちょっと待って!!
そう思って目をギュッと瞑ると…
「はぁ……」
ゴンッ
「痛!!?」
壱のため息と共に頭に痛みが…。
「何するのよっ!!」
「蒼こそ、自分の身は自分で守れよ。目なんか瞑ったら本当にキスされるぞ」
“なに、それともしたかった?”って言われて私はブンブン首を横に振る。
「はぁ…蒼の将来の男は大変だろうなぁ…。ま、俺だけど。」
「………壱ってもう決定なの…?」
「当たり前じゃん。…蒼、まだ落ちないの?」
「なっ!?!?」
「まぁ、待つよ。」
ポンッと頭を撫でて、教室からいなくなった壱。
「〜〜〜っ!なんか日に日にかっこよくなってないですか…?」
ボソッと呟いてる私の声は誰にも聞かれずに静かに消えていった____。