はじめてのカレカノ
クラスマッチ・午後
とうとう午後の競技が始まってしまった。
午後最初の種目は二人三脚リレー
「1組頑張れ!」って声を掛けているけど全然リレーが目に入らない。
目を開けているのに真っ暗な空間に閉じ込められてしまったみたい。
『次の競技に出場する人はグランド脇に集合して下さーい』
気持ちが沈んだまま集合場所まで歩く。
もうそこにはペアの高槻先輩がいて。
とりあえず隣に並ぶけど、高槻先輩は私を見ようともしない。
何か話さなきゃ。
「足を引っ張らないように頑張ります」
精いっぱいの言葉。
「ん」
高槻先輩はそれだけで。