はじめてのカレカノ
それを見た高槻先輩が口を開く。
「今度は俺が沢山質問するよ」
「はい」
一体、私に何を聞きたいと言うんだろう。一種の拷問ですか?
「陽人くんって、結月の何?」
少しイライラしている先輩からの最初の質問。
「・・・。」
姉弟ってバラしてもいいかな。あとで怒らないでね、陽人。
「結月の大切な人なんでしょ?」
「はい。とても大切な、、、弟です」
「はぁーっ。なんで彩耶にそれを言わないの?誤解されてたでしょ。まあ、俺も振り回されてたけど」
「それは、陽人が姉弟って知られるのを嫌がっていて。姉がバレーの練習を見に来ているなんて思われるのが嫌らしいです」
「じゃあ、友哉って子は?結月の何?」
「友哉くん、ですか?」
友哉くんから告白されて、返事を保留にしているなんて、言えない。
「友哉くんも大切な人ですよ」
「どう大切な人なの?」
「えっと、私にとっては陽人も友哉くんも、未菜も同じ大切な人です」