はじめてのカレカノ
「彩耶、もう一つ聞くけど、ホテルにチェックインする時さ、俺たち何話してた?笑い合ってたか?」
「ばっかじゃないの、何を話していたか覚えてないの、翔。あなたはずーっと立花さんのことを私に聞かせていたのよ。こっちは本当にうんざりしてたの。もし笑い合っているように見えたんなら私のは愛想笑いよ。ついでに言っとくけど翔のその時の顔は笑い顔じゃなくてデレてるだけの締まりのない顔でしょ!」
「締まりのない顔ってなんだよ。もういいや。帰って彩耶」
「はぁ?人を呼びつけておいて、帰れって?もう、マジで疲れたわ。立花さんもこんなのと付き合ったら大変ね。振り回されないように気を付けて」
そう言って岡崎先輩は手をヒラヒラさせて帰って行った。