はじめてのカレカノ

私と翔の心を一つにしてくれた夏休みが終わり、夏休み前と変わったことが二つできた。

9月になり翔のご両親が長野から戻ってきた。

翔のお父さんは会社に復帰して、そして翔はウチのお店のバイトを辞めた。

お母さんは「翔くんに会えなくなるの寂しいわー」なんて言って引き留めていたけど。

翔も受験を控えているし、いつまでもバイトしている訳にもいかないもんね。

もう一つは、私たちは学校で公認のカップルになったこと。

岡崎先輩が翔に必要以上に接することが無くなっただけでなく、あろうことか岡崎先輩は高槻ファンに“翔を理想とするのは間違っている、アイツはそんなにデキた男じゃない”なんて言い触らして翔の格を下げるのに一生懸命なものだから、自然と高槻ファンは消滅したようだった。

なんとなく、ありがとうございます岡崎先輩。
< 229 / 312 >

この作品をシェア

pagetop