はじめてのカレカノ

「へっ？白井くん？」

「立花さんてそう言う趣味があったんだ。知らなかったー」

「いや、これは、あの・・・」

「と・う・さ・つ、だよね？」

やだ、翔に聞かれちゃう！私は慌てて白井くんの口を押えた。

「結月、何してるの？」

「しょ、翔！別に何も・・・」

翔の目は私の手の先、白井くんに向いていた。

私は慌てて白井くんの口を押えていた手を引っ込めて、

「なんでもないよ。翔、帰ろ！」

そう言って翔の手を引っ張ってその場を離れた。

「くくっ、立花さんて面白い。立花結月」

白井くんの声は私たちには届かなかった。